Goods Press Back Number
My Own Toy Box
連載第03回
パイプというとまず思い出すのは、お年を召した方ならマッカーサーのくわえていたコーンパイプだろうか。若者は、おそらくあまり興味がないか、もしくはシガレットホルダーを思い浮かべるかもしれない。それでも材質を考えるならば、「木」と答える人もいるだろう。最も一般的なパイプの材料はプライヤーヒースという潅木の一種の根っこである。これで作られたパイプをプライヤーパイプという。
では、他にどんな材質のパイプがあるのだろうか。前出のコーンパイプ、これはトウモロコシを高圧で圧縮して形を整え、木などの吸い口をつけたものだ。次にチェリィパイプ。読んで字のごとく桜の木で作ったパイプ。この2種は煙草が燃えている間、パイプの材料も若干燃えて良い香りがする。
またパイプの歴史のかなり初期から存在するものに、クレイパイプがある。クレイ、つまり陶器のパイプだ。昔は粘土を捏ねて乾かしただけだったのかもしれぬが、絵を描いて上薬をかけた焼物が一般的である。
似た感じの外観にメアシャムのパイプがある。メアシャム、つまり海泡石と呼ばれる、マグネシウムやおう珪酸でできた粘土状の鉱物を削ってパイプにする。多孔質なので余分な煙草の成分がしみ込み、マイルドなスモーキングが可能だ。人の顔を彫刻した物など、高価な品もある。
この2種は材料の性質上、煙草のヤニなどを含んだ煙がしみ込み、色が変化していく。メアシャムだと、最初火皿のまわりからオレンジ色になり、親子2〜3代を経ると美しい飴色になる。
さて、キャラバッシュである。アフリカ産の瓢箪で作られた本体に、メアシャムやクレイの火皿(ボウル)が被せられ、極めてクールでマイルドな喫煙が可能。シャーロック・ホウムズのパイプのイメイジが強いが、挿絵のみで原作には一度も、キャラバッシュパイプをくわえているシーンは出てこない。
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