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連載第61回
携帯電話の普及はモバイルコムピューティングをも、一般化する傾向に向けていると思うのは僕だけではないはずだ。そして、コムピュータの小型化もそれに拍車をかけている。
近年のコムピュータの性能向上はあまりにも急で、買った製品が半年で旧型になってしまう勢いはどうしようもなく、歯痒い思いをしつつも何処かで諦めるしかなかった。そんな状態も、なんとか少しは平静化してきたのではないだろうか。
僕にとってコムピュータは原稿を書く道具で、萬年筆に代わる物という位置付けが第一義だった。事実、モンブラン#149で書いたキングスブラウのインク色があまりにも淡く、FAXでまともに送れないところから始まった不純なコムピュータライフなのだ、僕の場合は。
そういう理由から、旅先や取材先などででも原稿を書ける小型で携帯便利なコムピュータを必ず1台は必要としてきた。ちょっと前まで、富士通のFMR-CARDが、その役割を担ってきたがオアシスポケットにも興味があり、モデム内蔵型機の購入を考えていた。そこに登場してきたのがNECのモバイルギアであった。こいつは単三乾電池2本と、FMR-CARDと同じ電源で駆動でき、しかも文章を打つくらいならば30時間も保つというではないか。実際に30時間保つかどうかは兎も角、内臓モデムで海外からでも原稿をメイルしたりFAXで送ったりが簡単にできる、その機能は僕の用途にピッタリなのである。
いまどきのモバイルコムピュータとしては大きい方だが、キィ入力を考えると却ってこれが良い。
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