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連載第64回
最近また、アナログのレコードが密かに人気だそうな。人はいつも無い物強請りをするのだが、果たして「レコード」でなくちゃ嫌だということなのか、皆がCDだからレコード盤なのかは僕には知る由もない。けれどもレコードでないと困る部分が多々ある僕には、これは嬉しい話である。
僕の大好きな音色で、音楽を再生しようと思ったら、目下のところレコード盤でしか駄目なのだ。CDそのものがというよりも(CDそのものにも原因が無いわけではないのだろうが)我が家の、再生装置がそれで成り立っているからで、現在使用中のレコードプレイヤー(カートリッジも含めて)よりも気にいる音色で「音楽」を奏でてくれるCDプレイヤーには、残念ながら未だ出会っていないからだ。
さて、CDプレイヤーは複数枚をセットできるオートチェインジャーが普及している。カーオーディオや、コムピュウタのCD‐ROMもそうだ。
アナログのレコードプレイヤーでもオートチェインジャーが流行った時期があった。LPレコードが「アルバム」と呼ばれるのは、78回転のSPレコードの時代には交響曲1曲で何枚もが必要で、写真アルバムのような体裁になっていたからだ。そして連続で聞くにはオートチェインジャーが極めて有効というわけである。
LP時代になってもオペラ等は数枚セットで1曲であり、しかも1面の裏は2面ではなくそのまま重ねられるようにできていた。枚数全部を一気に重ねて、半分をオートチェインジで聞き、残りをまたオートで聞く。そういうシステムなのだ。
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