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連載第67回
僕が東京に来て最初に驚いたのは、饂飩の汁であった。何しろ、西方からやってきた僕のような人間にとって、あまりに色も味も濃すぎたのだ。特に目の前に出された丼の、底どころか饂飩すら殆ど見えない、汁の濃さにはギョッとしてしまった。味も濃すぎて、汁を飲むことが出来なかった。
尤も、東京の人が初めて関西に行って饂飩を食べたら、その逆のことを感じるだろう。食習慣のこれは違いで、お互いにそういう味に慣れていないからである。僕の勝手な想像だが、蕎麦文化の土地では味が濃く、饂飩文化の土地では味が薄いのかもしれないが、饂飩蕎麦以外の食べ物でもその差はあるから一概には言えない。寒い土地では濃く、暖かい土地では薄いという論理もありそうだが、それだけでは東京が濃い理由にはやや乏しい。
インスタント食品でも、同じメイカーの(同じ名称の)商品が西と東でまるっきり違う製品だったりした。僕の好きなエースコックのワンタンメンが故郷(岡山)では黄色い袋の白湯、対して東京では醤油スープでパッケイジも全然違っていたのだ。それが、最近では同じ白湯の黄色い袋の物をどちらでも売っている。東京の立ち食いでも、関西うどん・讃岐うどんを食べられるところが増えてきた。岡山でも納豆を売っているし、交通網の発達で食文化も徐々にその差が詰まってきたとも考えられる。
しかしFM放送のリスナーの投稿で、どん兵衛の味が西と東で違うというのだ。結果「きつねどん兵衛」は明らかに違っていた。もしかすると、北海道ではまた違ってたりするのだろうか。
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