ゼロ戦、いや零戦の操縦士が見た風景
六月六日 曇り
僕は飛行機とその模型が大好きだ。マルサンの百分の一製の震電や、LSの彗星など現在でも懐かしく思い出す。
世間で持て囃される「名機」よりも、ちょっと変わった機体の方が好きだった。スピットファイアよりもタイフーン、零戦よりも雷電や鐘馗の方が好きなのだ。だが、人間の好みというのは、歳とともに変化するもので、近年スピットファイアを好きになってきている自分に驚く。零戦の方は、残念ながらあまり大きな興味を未だに持てないでいる。勘違いしないで欲しいが「嫌い」なわけではない。単に好きでないだけだ。
僕はバイクに乗る。旧車でレイスもする。そのときには時代に合ったハーフキャップのヘルメットとゴーグルを使用するので、そういった装具にはとても興味がある。
零戦である。当時の操縦士が使っていた防塵眼鏡を、近年になって当時の金型で、当時の職人の手により少数が再生産された。残念ながら、金型の老朽化と職人の高齢化により、既に製造は中止。「当時のまま」に、こだわったファクトリー・ミルウォーキーの決断である。
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