「今年も我慢のレイスであった」

1997タイムトンネル

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ことしのタイムトンネルは気合いが入っていた。少なくとも、やっていることはそうだった。なにしろ、タイムトンネルに復活したのが2年前。その前は最初からずっと出場していたけれども、一時期、色んな細事が重なって出場出来ない年が3年ほど続き、以来何となく出場しない年が続いていた。そして、2年前の久々のタイムトンネル。友人の好意でヴェロセットMACを借りての出場であった。エンジンがかかったのは、出発前夜。何、タイムトンネルでは普通のことで、当日サーキットでやっとエンジンに火が入るというエントラントだっている。そして、結果は4周目の1コーナーで不覚にも転倒。すぐに起こして追いかけたが、3周目に転倒炎上した車両がいて赤旗中断。3周での結果が最終リザルトとなった。つまり、総合2位のクラス1位。復活としては申し分無いだろう。
そして、去年。自分のドゥカティ・マッハ1でエントリィ。1週間前に桶川のテストコースで試走して、エンジンの調子はみておいた。相変わらず、フルスロットルが長続きしない(加速してゆくと、まるでガス欠状態になり、スロットルを戻して我慢しているとエンジンは息を吹き替えすが、フル加速するとまたストールしそうになる)が、まあ今年は様子見だからと、そのまま出走した。
ところが、フリィ走行の3周目。筑波サーキットの第2ヘアピンを立ち上がって加速し始めたその瞬間、「バンッ!」と大きな音がしてエンジンが死んでしまった。ピットに戻って開けてみると、コンロッドが折れていた。どうも、スモールエンドが焼きついてコンロッドの角度が変わらず、大きな力が掛かったようであった。
というわけで、今年は旧いバイク仲間でカメラ仲間でもあり、色んな事で御世話になりっぱなしの友人、豊田さんちからやってきたヴェロセットMOVでエントリィ。しかも、同じく豊田さんのドゥカティ・マッハ1のエンジンを借りて、僕のマッハ1に載せてこちらもエントリィ。久々のダブルエントリィとなった。
前日のタイムトンネルフリィ走行で、様子をみた。ドゥカティは7,000rpmまでしかまともには回らない。ヴェロセットは2周半したところで、タペットカヴァーが緩んで走れなくなってしまった。
その夜のうちに、ドゥカティは取り敢えずカーブレターを僕の方に換装した。これで、明日のフリィ走行で様子をみるしかない。ヴェロセットは、旧車販売修理で御馴染みのボーンシェイカーの甚田親方が持って帰って直してくることになったので、明日にならないと様子が判らない。
というわけで、迎えた波乱の当日。ドゥカティは8000rpmまでまわるようになったが、本当は9000rpm以上回って欲しいエンジンなのだ。悪い予感がしながらも、今年は去年果たせなかった「様子見」だからと諦めた。パーフェクTVにインタビュウされたときにも、目標10位以内ですなどと言っておいた。これは、大ボラ吹きに終わった。何しろ、各コーナーの立ち上がりごとにギアが抜けてしまい、久々にバイクと格闘しながら走ることになった。結果は哀しい20位。
ヴェロセットはといえば、渋滞に巻き込まれた甚田親方が到着せず、フリィ走行は走れず終い。本番は最初の3周はタイアの皮剥き。さて、いよいよ追い上げと思ったら、エンジンのレスポンスの極端な低下。チョウクレヴァーが振動で動いてしまっているのに気がつくまでに2周もロスして、その間にトップグループは遥か彼方。直線になる度にチョウクレヴァーを左手で戻しながら走るはめになった。
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PHOTO 結果は何とかクラス2位。
仲間の豊田さんがクラス3位で
仲良く御立ち台に上がってシャンペンを抜いた。

来年を、見てろよ!
えっ、去年も言ってたって…。
まあ、いいじゃない。

また、今回はベストティーム賞
というのも頂いてしまいました。
何故貰えたのか、よく判らないんですが、
ドゥカティのエンジンの掛かりが悪くて、
奮闘していたのを評価された(?)のかも。

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